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Channel: yyyyのブログ ~矢田から始まる鉄道旅~
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高安駅の旧型放送

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大阪線、高安駅には近鉄の旧型放送をたどるうえで非常に資料として価値が高い放送が残されています。

この記事では高安駅の放送がいかに特殊であるか、そしていかにおもしろいかをまとめておきます。

■基本的な放送の情報

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かなり年季が入った旧型放送です。流れるのは接近放送と出発放送のみで、駅名連呼はありません。

上り、大阪上本町行きホームでは女声が、下りでは男声が流れます。


元来この駅では通過メロディは上下とも回数が6回で固定されていましたが、2018年の「大和朝倉行き」追加に伴う放送変更の際に、通過しきるまで流れるように変更されています。

■大阪線大阪側の区間で唯一の案内復唱残存駅

近鉄の旧型放送の醍醐味といえば案内復唱!
「藤井寺行き各駅停車、藤井寺行きの各駅停車」といった具合に、行き先と種別を2回流す(=復唱する)ものです。

名古屋輸送統括の管理駅では今も主流の案内方式ですが、大阪輸送統括では基本的に廃止する方向で更新が行われています。(ただし特急の接近時には案内復唱を行います)


高安駅では種別を流す列車で案内復唱を行います。ですので下りでは準急接近時にしか流れません。

区間準急設定以前は下りの各駅停車も
「国分行き各駅停車、国分行きの各駅停車」
のように案内復唱が行われていたようですが、区間準急設定と同時に「優等種別が各停になる区間では種別を割愛する」、の条件に当てはまってしまい種別を簡略する形に変更され、同時に消滅しました。


上りではもちろん
「大阪上本町行き準急、上本町行きの準急がまいります」
「大阪上本町」の冠称にも対応しています。


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ただし上りでも区間準急接近時は案内復唱を行いません。これは高安が「唯一の案内復唱残存駅」だからです。

案内復唱を行うには放送パーツが当然余分に必要になってきます。
流す順に

①「大阪上本町行き」 ←助詞なし
②「区間準急」    ←助詞なし
③「上本町行きの」  ←冠称省略、助詞あり
④「区間準急が」   ←助詞あり

この4パーツが必要です。

うち②と③は案内復唱がない駅では必要がないパーツであるため、あえて高安のためだけに録るのははばかられたのか収録は見送られました。


ところが今年のダイヤ変更で追加された大和朝倉行き準急では
「大和朝倉行き準急、朝倉行きの準急」
と、律儀に高安でしか使わないであろう「朝倉行きの」のパーツが用意され案内復唱が残りました。

旧放送である間はぜひとも復唱を残しておいてほしいところですね…(*´ω`*)

■両数は後から流すもの

高安駅の放送では両数を後から流す形をとっています。

「2番のりばに~まいります。
 危険ですから~。
 この電車は途中~。
 電車は6両編成でまいります」

これもかつては主流だった案内方法でした。

他の駅では現行の放送に合わせて「~が○両編成でまいります」の形に直されましたが、高安駅では最後に流した方が増解結がわかりやすいだろうと判断されたのか、両数の放送が最後に流れるままになっています。

「電車は6両編成でまいります。この駅で後ろの2両を切り離します」
たしかにこれをまとめて最後に流す方がわかりやすそうです。

■のりばと番線の違い

駅の案内放送でのりば番号を案内する際の言い回しとして「○番のりば」、「○番線」、「○番ホーム」など様々な言い方がありますが、高安駅では「○番のりば」と「○番線」を併用しています。

決してパーツを追加していく過程で不揃いになったわけではなく、停車するか通過するかで「のりば」と「番線」が変わります。停車する電車では「○番のりば」、通過する場合は「○番線」を用いています。


こちらも同様に他駅でも行われていたようですが、言い回しを変えたところで特に放送が分かりやすくなるなどの効果がないことから新型放送には引き継がれませんでした。

ただし旧型放送リスペクト熱が高すぎる名古屋輸送統括では、なぜか現行の放送でも停車と通過で「のりば」、「番線」を使い分けています。

■冠称は略す?略さない?

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高安駅の放送は2016年に収録して以来、2年ぶりの投稿となりましたが、この2年間で放送がマイナーチェンジを遂げていました。

1つ目は「基本的な放送の情報」でもご紹介した通過メロディの流れる回数の変更について。
2つ目が下り準急の停車駅案内です。

2016年当時は「国分と国分から名張までの各駅」とガッツリ冠称を割愛した停車駅案内でしたが、大和朝倉行きの追加と同時に「河内国分と河内国分から名張までの各駅」に改められました。

今回の放送更新はさすが熱が入っている!…と思いきや、なぜか上り準急、区間準急の停車駅案内はいまだ「山本、八尾、布施、鶴橋に停まります」のままとなっていました。

いつになったら「河内山本」に変わるのかも見守っていきたいですね。…放送の寿命を考えると最後まで変わらない可能性もありますが(;´・ω・)

■流れる条件が厳しい先着案内

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高安駅の放送は先着案内も流すことができます。

上りでは各駅停車接近時に流れ、接近中の各駅停車か後発の区間準急、準急のどちらが布施以遠に先着するかが流れます。(高安で緩急接続を行う電車では流れません)


ただ下りがなかなか曲者で、流れる条件が少し厳しくなっています。

①終点までほかのどの列車とも緩急接続を行わない。
五位堂や河内国分で急行、快速急行と連絡する場合は先着案内が流れません。また高安駅の放送は接続案内に対応していないため、急行に連絡するかどうかも流されません。

この条件でもなかなか厳しいところですが、

②各駅停車・区間準急である。
それでいて準急以外の種別でないと流れません。

準急は河内国分まで通過運転を行うため終点まで先着する電車も多くあります。しかし準急は最速達種別とみなされているためか、たとえ終点まで先着でも先着案内は流れません。

かつ、

③河内国分行きでは流れない。
当駅を出てから河内国分まで一切退避設備がない=出発した順に到着することから、河内国分行きではたとえ終点まで先着だったとしても先着案内は流れません。


ですので先着案内も狙おうとすると早朝から8時ごろにかけての普通、区間準急を狙う必要があります。

収録される際はご参考になさってください。





以上、高安駅の放送の特徴をまとめておきました。

ここまで書いておいて何ですが、高安の放送は決して変わっているのではなく「導入された当時の放送がそのまま残ってしまった結果、現在の放送と比べたときに浮いているだけ」だということをご承知くださいませ。

そして本文中で何度も記述した通り、この旧型放送をそのまま発展させた放送が名古屋輸送統括の現行放送になります。

個人的には案内復唱こそが近鉄の放送では最大の特徴だと思っていますので、大阪輸送統括側でもぜひ同じような進化をたどってほしかったところですね。


それでは~。

土砂災害に伴うひだ号「下呂行き」@大阪駅

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6月29日に中部地方を襲った大雨の影響により高山線で大規模な土砂災害が発生しました。

高山線は7月2日現在も運転を見合わせており、終日運休が決定しています。


運転見合わせに伴い特急ひだ号は下呂駅での折り返し運転を行っており、大阪駅でも下呂行きの表示を見ることができましたので、撮影してまいりました。



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まずは通常の発車標から。何事もなかったかのように下呂行きに対応しています。


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ところが乗車位置案内表示板の方は行き先が空欄となっていました。

「品川」行きも表示されていなかったところから察するに、定期設定がない行き先は一切用意されていないようですね。




自動放送もどうぞ。

収録に割けた時間の都合上、女声は予告放送のみ、男声は予告放送途中切れと中途半端な収録になっております。あくまで記録程度のものとしてご覧くださいませ。


最後になりますが、この度の土砂災害で被災された方々が一日も早く元通りの生活に戻れますよう、心からお祈り申し上げます。

京都駅で切り離しをする新快速の放送

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下呂行きの収録に行ったところ、下呂行きなんてどっちでもいいくらいの収穫が録れました。



平日朝ラッシュの一番混み合う時間帯も終わりに差し掛かるころ、京都駅では2本の新快速が切り離しを行います。

1本目が8:18発湖西線敦賀行きと8:20発米原行きの併結列車、2本目は8:46発の近江今津行きです。

1本目は平日朝にしか設定がない併結列車として非常に有名ですね。ご存知の方も多いでしょう。


先発列車との間隔も十分あいており録音は容易に見えますが、ご存知の方も多い通り、京都駅の放送装置は他駅と比べて処理落ちすることが多く、予告放送を流さなかったり、接近放送が簡易接近放送になったりなどの不具合がよく発生します。

今回はこれら2列車の接近予告放送を偶然フルで収録できましたので、どのような点が他の列車と比べ特殊であるかを見ていきたいと思います。

■併結新快速

網干始発、前側4両敦賀行きと、後ろ側8両米原行きを併結した新快速です。京都駅で切り離しを行います。

2018年のダイヤ改正までは前後が逆で、前側8両が米原行き、後ろ側4両が敦賀行きとなっていました。東海道・山陽線の新快速は米原方に4両、姫路方に8両編成で12両となっているのが普通で、この列車のみ編成が逆になっていることから遅延時の扱いが面倒だったのでしょうか、今年から順番が逆になっています。

■放送文

8時18分発、①新快速・敦賀行き、8時20分発、新快速・米原行きは0番のりばから発車します。
敦賀行きは白色△印の1番から4番、米原行きは白色△印の5番から12番で2列に並んでお待ちください。

敦賀行きの停車駅は、②山科、大津京、比叡山坂本、堅田、近江舞子、近江舞子から敦賀までの各駅です。
米原行きの停車駅は、②山科、大津、石山、南草津、草津、守山、野洲、近江八幡、能登川、彦根です。

The Special Rapid Service departing at 8:18 bound for Tsuruga and the Special Rapid Service departing at 8:20 bound for Maibara will be leaving from track 0.

Boarding locations of the train bound for Tsuruga are indicated by white triangles and numbers 1 through 4. For Maibara: numbers 5 through 12. Please form two lines to board the train.

The train bound for Tsuruga will be stopping at Yamashina, Otsukyo, Hieizan-Sakamoto, Katata, and every station between Omi-Maiko and Tsuruga terminal.

The train bound for Maibara will be stopping at Yamashina, Otsu, Ishiyama, Minami-Kusatsu, Kusatsu, Moriyama, Yasu, Omihachiman, Notogawa, (③and) Hikone before arriving at Maibara terminal.



①「湖西線」の案内がどこにもない
通常、別路線経由の列車の予告放送では通常の放送文と違い「次に~に参ります電車は、~発、~です」の構文が用いられます。
通常の放送文と異なる構文で放送を流すことで違和感を持たせ、放送により注目してもらうというのが狙いなようです。

ところがこの列車の接近時はなぜか湖西線経由であることが区別されず、放送も通常の列車と同じ文章のままです。

これは敦賀行きと米原行きの前後が入れ替わる前から同様でした。




②1回の予告放送で同じ停車駅を2回聞ける
この列車は分岐駅の手前で切り離し作業を行うため、1回の予告放送で「山科」が2回出てきます。

解放する駅が分岐駅より手前という電車はそれほど多くなく、かつ分岐駅が停車駅になっている電車は全国でもかなり数が限られるはずです。SUNTRASが案内する列車もおそらくこの列車のみと思います。

③and脱落
これも前後が逆になる前から同じで、かつ京都以外の駅でも起きています。なぜかHikoneの前のandが脱落してしまうんです。

通常の米原行きの放送では起きていない点も不思議です。


実はSUNTRASでandが脱落する事例は少なくなく、先着案内でも流す駅名が5つを超えるとandが抜け落ちます。


永い間プログラムの改修も行われていないようです。ずっとこのミスが残っています。

つまるところ「通じればいい」で止まっているのでしょうか。

■8:46発 新快速・近江今津行き

同じく切り離しを行うのが先ほどの列車のほぼ30分後に設定されている新快速、近江今津行き。琵琶湖線の列車を併結しているわけでもなく、単純に京都で付属編成の切り離しを行う少し珍しい電車です。

しかも切り離されるのは後ろ「4両」。8両と4両が逆になっている点からも非常に興味深い設定となっています。

■放送文

8時46分発、新快速・湖西線 近江今津行きは0番のりばから発車します。
約3分遅れて運転しております。ご迷惑をおかけしますが、しばらくお待ちください。

白色△印の1番から8番で2列に並んでお待ちください。

停車駅は、山科、大津京、比叡山坂本、堅田、近江舞子、近江舞子から近江今津までの各駅です。

The Special Rapid Service departing at 8:46 bound for Omi-Imazu will be leaving from track 0.
This train is now operating approximately 3 minutes behind schedule. 
Please be patient. We apologize for any inconvenience.

Boarding locations of the train bound for Omi-Imazu are indicated by white triangles and numbers 1 through 8. Please form two lines to board the train.
This train will be stopping at Yamashina, Otsukyo, Hieizan-Sakamoto, Katata, and every station between Omi-Maiko and Omi-Imazu terminal.



こちらも経由路線なしの電車と同じ構文で放送が作成されています。どうやら切り離しが絡むと作業を行う駅では経由路線が完全無視されるようですね。

そのほかは特に変哲も無い切り離しを行う列車の予告案内放送です。

切り離し案内時は両数の案内がカットされ、そのまま乗車位置の案内につながるようになっています。

遅れの案内が入り余計にぎこちない感じに仕上がっていますね。


この電車が発車して6分後に新快速の長浜行きが迫っており、今回のように遅れてしまうと後続の列車も遅れてしまいかねません。

いつまで存在するかわからないという点で少し不安な列車です。



以上、京都駅の切り離し案内放送でした。

切り離しを行う列車では湖西線経由であることが案内されなくなる等、非常に興味深い特異点も見つかりましたね。

こういった変則的な放送に限って流れにくいというのも、興味と収集欲を掻き立てられるポイントの1つです。3度も挑戦した甲斐がありました。


切り離し関連で再チャレンジしたい放送といえばもう1つ。
是非とも今度は到着放送で流れる「只今より電車の切り離し作業を行います」という放送を被りなしで収録したいところです。

今のところ流れているのを確認できた駅が京都と米原のみですので、狙うとすれば米原でしょうか。
近々挑戦したいところです。

それではー。

閉じ込められた下関の115

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「平成30年7月豪雨」から1週間。鉄道も街も復旧作業は進んでいますが、いまだ大部分が見通しも立たない状態になっています。

山陽本線は本日より笠岡~福山間が復旧し、今月18日には福山~三原間も復旧となり、岡山支社管内の山陽線はようやくひと段落を終えそうな調子です。


さて岡山地区では現在間引き運転を行っておりますが、その要因として1つ挙げられるのが車両不足です。

糸崎に留置されている車両が出てこられない状態になっているため車両が不足しており、在来線ではおよそ3~6割程度の本数しか運転されていません。


そのような状況では「あるだけの車両を走らせる」ことになるわけで、こういった珍しい運用も誕生しています。


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普通の黄色い115系…のように見えますが、

前面幕が本来入っている箇所の色が白いのを見ていただくとわかる通り、こちらは広島支社が保有する115系です。


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広島の115系と岡山の113が「播州赤穂」で横並び。通常ダイヤではありえません。


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さらには「広島の」115系と225系2次車が対面連絡したり。…車齢の差が半世紀近くになります。

見る人が見れば異様な光景が広がっていました。



あと4日で三原までは復旧する予定ですが、その先山陽線は“瀬野八”で土砂崩壊・変電所冠水の大きな被害を受け、また呉線も大規模な土砂崩壊が多数発生しているため、三原~広島間の復旧にはまだ相当の期間が必要とのことです。

決して焦らず着実に復旧を進めてほしいと思います。


それでは~。

「到着まで」表示試験

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JR西日本が関西圏の路線を中心に導入している旅客案内システム、「SUNTRAS」が制御している駅の発車標はこのような表示も出すことができます。


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列車が到着するまでの時間を表示するものです。正式な名称はわかりませんが自分は勝手に「到着まで表示」と呼んでいます。


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平成30年7月豪雨の初日、大幅にダイヤが乱れていた大阪環状線で「到着まで表示」を確認できましたので約1時間にわたって観察したところ、これが表示される条件として以下の3点が分かりました。

・30分以上遅れている列車にしか出ないこと

・実際に到着するまでの予想時間を表示しているわけではなく、現在の走行位置からダイヤ通りに走った場合の予想到着時刻を基に計算されていること

・表示時分は3分から59分までで、到着まで60分以上かかると判断された場合には到着まで表示は出ないこと


余談を付け加えると、

・一周回ってもう一回大阪駅に来るまでの表示時間も表示できること

もわかりました。

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30分以上遅れている場合にしか表示されず、かつ30分以上遅れていたとしても絶対に表示されるものではないため、狙って見ることは難しい代物です。

これを約1時間近くにわたって観察した結果、
「いつも表示してくれていたらとっても便利になるのでは」
と感じましたので、さっそく架空鉄道の表示に組み込んでみました。



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初期案、遅れ表示を同時に表示するパターンです。遅れがない場合は「定刻通り」と出すようにしました。

ご覧になればわかる通り参考にしたのは広電の発車標です。国内で到着までの時間表示を常に行っている会社が広電しか存在しなかったため、広電以外を参考にできなかったというのもあります。

到着時分は20分前から「あと○○分」でカウントをはじめ、2分を切ると「まもなく到着」に切り替えます。


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本格的に組み込むとなった際、乗車位置表示との干渉を避けるため、定刻の場合は何も表示しないようにしました。

これを表示すれば在線位置表示(前々駅→全駅→当駅)を表示せずとも到着までの目安が表示できるため、表示の作成も楽になりますね…(*´ω`*)



列車があとどれくらいで到着するか、視覚的な情報で提供するのは非常に大切なことです。

その手段の1つとして在線位置表示が広く使われているわけですが、こちらは駅間にどれほどの距離があり、通常はどれくらいの時間がかかるか…を知っていないと使いづらいという欠点があります。


とはいえ到着時間を表示する方法にもデメリットがありまして、遅延時には正確な情報を提供できない可能性が高くなります。

電車間隔が詰まっている場合に到着までの時間が推測できず、通常は3分で到着できるの所にいるから「あと3分」と出したら実際には10分もかかった…となると実用的ではありません。

この点では電車の走行位置しか表示しない在線位置表示のほうが混乱を招きづらく、優れているともいえます。


ただ乱れている時間よりも通常運行をしている時間の方が圧倒的に長いのも事実です。

ぜひとも数字で端的に到着までの時間を表示してくれる表示も広まってほしいところです。


それではー。

「ヒゲ文字」探訪記2 本町駅

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消えゆくものに思いを馳せる「ヒゲ文字」探訪記、第2回は本町駅のヒゲ文字を見て回ってきました。

ヒゲ文字については 前回の記事 を参照くださいませ。


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すでに本町駅でも撤去が始まっておりまして、道路に面した出入口の掲示はすべて新サインシステムへの更新が完了しております。

今回は駅構内にかろうじて残っているものを中心に取り上げてみました。


1号出入口(御堂筋安土町ビル)

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「安土町・備後町方面出口」と「地下鉄のりば」と書かれたヒゲ文字サインが残っています。
(「地下鉄のりば」の裏面は何も書かれていません)

勝手な「雰囲気」ですが、残存しているヒゲ文字の中でもかなり古い部類に入りそうな感じです。



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この1号出入口を出たところある「本町駅」の掲示。ここもヒゲ文字サインだったようですが、撤去、更新が完了していました。

ただし…


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ヒゲ文字ではありませんがコマルマークはビルの掲示に残っています。こちらも相当年季が入ってそうです。

2号出入口(第二有楽ビル)

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本町駅でも一番“熱い”ヒゲ文字スポットと呼んでもいいのではないでしょうか、2号出入口の階段を上がった先に3基、6枚のヒゲ文字サインが群集しています。


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英語表記が残っている点もGOOD!


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出口番号②の番号が振られています。

ヒゲ文字サインで出口番号の数字が振られているものは初めて確認しました。
出口番号が整備されるよりも前にヒゲ文字サインの設置は終わっているはずなのですが、後付けでしょうか。


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こちらには数少ない駅名掲示も残っています。

もちろん道路に面している箇所の掲示は新サインに更新されていますが、こちらは階段を下りた先にあるため、かろうじて更新を免れたようです。


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ヒゲ文字でなければ案内板ではありませんが、先ほどの案内板の直上にあるこちらの文字もなかなか年季が入っていていい感じです。

8号出入口(ヨドコウビル)

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見事に建物と調和した新サイン。門をくぐると…


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年季の入ったヒゲ文字サインがお出迎えしてくれます。8号出入口にはこの1枚のみが残存しています。

12号出入口(DICビル)

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こちらには肝心の「本町」をはぎ取られて「駅」しか残っていない残念な駅名板と、ヒゲ文字っぽくはないですが文字の配色等がヒゲ文字サインに寄せられた変なオリジナルサインが2基残存しています。

1枚目と2枚目で1基目、3枚目が2基目です。3枚目の裏側は新型サインに更新されています。(この記事の一番上に載せたものです)


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またヒゲ文字ではありませんが、少なくとも平成の時代に作られたとは思えない「12号」出入口を表す掲示も残っています。

11~16号出入口地下通路

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少し趣向が異なりますが、11号~16号出入口をつなぐ連絡通路に「船場センタービル」の案内が5基ほど掲示されており、それらすべてがヒゲ文字サインになっています。

4枚目、3路線の案内が書かれたものが個人的に一番好きです。12号出入口付近に存在しますので見に行かれてはいかがでしょうか。


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なお先ほどご紹介した「個人的に一番好きな12号出入口の案内板」の向かい側にはすでに新サインシステム準拠の案内板が整備されています。さすが色使いもきれいで内容も整理されており見やすいです。

地下通路内は安泰…と思っていれば案外早く更新されるかもしれません。お早めに見に行かれてはいかがでしょうか。



もういっちょ、最後にヒゲ文字ではありませんが個人的に好きだなと思った案内板をご紹介して終わりとさせていただきます。


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7号出入口は「本町ガーデンシティ」内に出入口が設けられているのですが、こちらがなかなか粋なオリジナルサインを設置していました。

黒地に白字、日本語の下に英語を表記…など基本的な配置は守りつつ、フォントをすべて明朝体に変える大胆なアレンジを加えています。

建物全体の雰囲気と比較してもまったく違和感なく調和していますので、大阪市営地下鉄/メトロが管理していないオリジナル案内板としては非常に優秀な例ではないかと感じました。



以上でございます。7月17日現在残存しているのは1,2,8,12号出入口と11号~16号出入口の連絡通路です。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

天気予報では猛暑日が続くとのことですので、水分補給は忘れずに!


それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記3 堺筋本町駅

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「ヒゲ文字」探訪記第2回でご紹介した本町駅の1つ隣、堺筋本町駅にも1枚だけヒゲ文字が残っているとのことで、見てまいりました。





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残っているのは14号出入口、「本町安達ビル」連絡口の階段上です。

このヒゲ文字サイン、何がすごいかというと…


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こちら、「動物園前」を「天下茶屋」に修正した跡が残っている点でしょう。

堺筋線は開業当初、動物園前までの運行となっており、天下茶屋まで伸びたのは開通から30年ほどたってからのことです。

開業当初に設置されたサインが30年後の天下茶屋延伸時も修正されただけで残り、そして大阪市営地下鉄がなくなり大阪メトロに変わった現在も案内板として機能している。なかなかロマンを感じさせるものがあります。


個人的に好きなのは

TENJIMBASHISUJI 6-CHOME
NIPPONBASHI

このスペルミスでしょうか。鉄道ヘボン式ではb, p, mの手前のnはmに変えるという規則があります。

それに合わせると天六はあっていますが日本橋は間違ったスペルになっております。まあ機能上全く問題はありませんゆえ…(*´ω`*)



以上、堺筋本町のヒゲ文字でした。それでは~。

笠岡行きと、豪渓行きと、時々間引き。

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西日本を襲った平成307月豪雨から1週間が経ち、被害が軽かった路線では運転が再開され、少しずつですが復旧は進んでいます。
 
とはいえ今回の災害の傷跡は大きいものです。依然多くの方が避難所生活を余儀なくされており、また鉄道でも復旧の見通しがひと月は経っていない路線も存在するなど甚大な影響が出ています。
 

■笠岡行きと豪渓行き

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さて、山陽線の笠岡〜福山間についてですが、こちらは線路の点検が終了し14日より運転を再開する運びとなりました。
 
また伯備線の総社〜豪渓間も13日より運転が再開されています。普段折り返しとならない駅を運転区間の末端駅に設定したあたり「少しでも便利に使ってもらおう」という心意気を感じます。
 
今回はこれら笠岡行きと豪渓行きを姫路、播州赤穂にて撮影、収録してきました。
 


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笠岡行き、豪渓行きはともに定期ダイヤで設定がない列車です。両駅とも中線があるため折り返せてはいますが、本来折り返しは想定されていません。
 
しかしそこは抜かりないSUNTRASさん。仮にも山陽線上の折り返しができる駅ということは、今日のように20年に1度の頻度だとしても案内をする可能性がある駅です。
 
しっかりと笠岡行きには対応しており、まるで「なぜ出せないと思ったのか」くらいの白々しさで普通に案内を行っていました。
 
 
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ところが問題は「豪渓」行きです。
 
まず読み方が分からない方も多いのではないでしょうか。字面がかっこいいですが読み方も負けず劣らず“ごうけい”と読みます。
 
 
聞き覚えがない方が多いのも当然。豪渓駅は伯備線総社駅から1つ先に進んだところにある中線を持つ平凡な途中駅です。もともと折り返しが想定されていた駅ではありません。
 
これはさすがのSUNTRASも完全に想定外だったようで全く対応できていませんでした。豪渓行きでは行き先を表示せず、かつ自動放送も簡易接近放送が流れる状態でした。
 
SUNTRASはほとんどの行き先に対応できる非常に優秀な案内設備です。しかしそこにはやはり限界があり、決して万能なわけではないということを思い知らされました。


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姫路駅では視覚的な案内は何もありませんでしたが、播州赤穂駅では「行き先無表示は豪渓行き」の案内がありました。

「岡山方面」の文字があればなお良し!です。
 

■「岡山方面」問題

山陽線・伯備線方面行きの列車の表示・放送案内をまとめておきたいと思います。
 
・「岡山方面」が付く
 糸崎行き
 三原行き
 備中高梁行き
 新見行き
 
・「岡山方面」が付かない
 笠岡行き ←NEW!!
 福山行き
 広島行き
 下関行き
 
 
SUNTRASでは「経由地を強調する必要がある」場合、もしくは「その駅名が全国的に著名ではない」場合に直近の主要駅を「○○方面」で案内するようになっていますが、笠岡行きではどういうわけかついていませんでした。
 
おそらく通常ダイヤで表示することが無いため作成されなかったのでしょうが、万が一にもこうして使う機会がありますので方面の案内をつけてあげてほしいところです。
 

■間引き運転と各路線の復旧予定について

現在も山陽線、伯備線では間引き運転を行っています。先日の記事で少し語りましたが、これは福山―三原間が復旧しておらず、糸崎に留置している車両を使えないためです。
 
今回収録した笠岡行きの1本前に走る備中高梁行きの列車も、伯備線に入る電車の本数を間引くため岡山止まりに変更されていました。
 
明日18日、三原まで復旧した暁にはようやく糸崎に留め置いたままの車両も動かせるようになりますので、山陽線については本数がほぼ通常通りにまで戻るようです。
 
 
山陽線の三原~海田市間についてはやはり土砂崩壊に加えて変電所の水没が重なってしまったのが大きく、復旧は早くとも9月近くになるとのこと。
伯備線の豪渓~上石見間も同様です。
 
そのほか津山線(玉柏~野々口)、姫新線(上月~新見)、因美線(津山~智頭)についても再開まで1か月以上を見込んでいるとのことです。
 
 
一方、因美線の智頭~鳥取方面は18日に復旧予定です。これが復旧すると岡山、関西から智頭急行線、因美線経由で鳥取方面へのアクセスがようやく完全に復旧します。
 
山陰方面へのアクセス路として大いに活躍してほしいところです。


それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記4 肥後橋駅

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ヒゲ文字の交換が加速化していると聞き、千日前線と四つ橋線を中心に本日(7月18日)まとめて撮影、記録してきました。

まずは肥後橋駅に残っている「ヒゲ文字」からご紹介いたします。


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9号出入口、「明治安田生命肥後橋ビル」管理の出入口に2基、計3枚残っています。

まずは1基目、駅名看板から。ご覧の通り現存しているものの中ではかなり立派です。


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ヒゲ文字サインから現行のサインへの過渡期に設置されたものらしく、市営地下鉄のマークに似せた何かが左上に描かれています。

コマルマークからわざわざ変更されている点も気になるところです。


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旧サインと比べてもどこか似ているようで惜しいマークです。地下鉄というよりは「市電がトンネルをくぐっている」に近いイメージですね…。


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ちなみに「四つ橋線」の「橋」の下の「口」ですが、欠落して行方不明になってしまったのかと思いきや、英語表記"HIGOBASHI"の下にかろうじて残っていました。

特徴的な「ヒゲ」の突起が存在感を主張しています。



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2基目がこちら。

やはり過渡期とあってヒゲ文字ながら旧サインの駅誘導板に近いデザインとなっています。

こちらにも惜しい地下鉄ロゴマークが残っています。


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比較用として通常のデザイン…(実はこれもフォントが通常のサインと異なるのですが)…を掲載しておきます。

比べてみるとわかる通り、こちらはかなり旧サインシステムに似通っているところがありますね!


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裏面もご覧の通り。特に剥がれている箇所もなくきれいに残っています。



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道路に面している箇所のヒゲ文字は現在、かなり速いペースで更新が進んでいるとのことです。本町駅でも複数個所で更新を確認しました。

肥後橋駅の現存しているものは全て道路に面していますので、記録される方はお急ぎくださいませ。





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そしてヒゲ文字撮影に向かう途中、興味深いオリジナルサインを確認しました。

肥後橋駅1号出入口の各種サインです。


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この出口案内の通り「大同生命大阪本社ビル」が管理する出入口なのですが、フォントや文字の配置がかなり特殊です。


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壁に掲出されていた出口方面案内も同様のフォント(市バスのりば案内のみ市営地下鉄と同様のフォント)です。


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出口の駅名看板も異なるフォント。大同生命さん側が大阪市営地下鉄の様式に合わせて独自に設置した案内板になるのでしょうか。

少し謎の多い案内板でした。



以上、肥後橋駅のヒゲ文字サインをまとめておきました。
7月18日現在残っているのは9号出入口です。

それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記5 西長堀駅

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千日前線と長堀鶴見緑地線の連絡駅、西長堀駅に残っているヒゲ文字サインをご紹介いたします。



こちらも例のごとく大阪メトロ直轄の出入り口ではなく、商業施設が管理している出入口に残っています。


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道路沿いに並ぶ5号出入口と6号出入口、ともにヒゲ文字サインが残っています。

無骨なコンクリートの出入り口に堂々と掲げられたヒゲ文字サイン。「昔はこんなだったのかなー」と昔を思わせます。

5号出入口

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縦型「地下鉄」案内板と駅名看板をセットで。ここだけまるで時が止まったような佇まいです。

飾りっけない門柱が絶妙にマッチしています。


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駅名看板。「⑤出入口」の表記が付け加えられ、終電案内も書き換えられているのは残念なところですが、生き残っていくためには仕方ありません。

ところでこの当時から方角+地名の場合、ハイフンつなぎで表記することが決められていたんですね。


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同じ看板の裏面がこちら。「駅」の「馬」の点が数個欠けているのが惜しい…!

とはいえ日光が直接当たらず風雨にもさらされないため、保存状態はかなり良いです。


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コマルにヒゲ「地下鉄」。保存状態もかなり良いです。しいて言えば筐体の金属の腐食が気になるといったところでしょうか。

何世代前かわからないサインでも立派な現役選手です。今も夜間には電灯の明かりがともっているとか。

6号出入口

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6号出入口も同様に立派なヒゲサインが残っています。5号出入口同様、諸所に回収が加えられていますが致し方なし。


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裏面はこのような感じです。

少し横に大きすぎるゆえまとまりがない感じに見えてしまいます。
ただスペースにゆとりがあるおかげで「⑥出入口」が邪魔をしていません。





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この出入口から地下通路に入ると通路を管理している「三木産業ビル」様の地下階に直結しています。

そこにも時代を感じさせる四方面案内板が…!!
当然ながらコマルマークも健在です。


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地下鉄側から5・6号出入口に向かう場合はヒゲ文字サインよりもこちらが先に目に入る形になります。

こちらはメトロの更新計画には確実に含まれていないでしょうが、ぜひとも記録されてはいかがでしょうか?

おまけ 時代を感じさせる料金表

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西長堀駅といえばもう1つチェックしておきたい名物があります。

千日前線ホームから北改札を出てすぐ左手に出てくるこの券売機。ここには料金表が2枚並んでいますが、その左側、消灯されている方にご注目。


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なんと料金が未記入…?!

拍子抜けしそうな内容ですが、未記入なのは料金だけではありません。なんと…


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そもそも今里筋線が影も形もなかったり、

長堀鶴見緑地線が鶴見緑地までだったり、

けいはんな線(東大阪線)が生駒で途切れていたり、

阪急嵐山線、松尾大社駅が「松尾」駅だったり。


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コスモスクエアがもぬけの殻だったり、

当駅の前後の長堀鶴見緑地線の駅名が書かれていなかったり。


メトロ云々以前に随分と昔の料金表がなぜか放置されています。

今回ご紹介した5号出入口とほんの少しだけ距離がありますが、「エンジョイエコカード」を購入していれば改札内を通り抜けられてラクラクです。ぜひこちらもチェックしておきましょう!



以上、西長堀駅のヒゲ文字サインをまとめておきました。

7月18日に現存を確認できたのは5号、6号出入口です。
無愛想なコンクリートと昭和レトロただようヒゲ文字サインの組み合わせは本当に一見の価値ありです。

すべて道路に面した箇所に設置されておりますのでいつ撤去されてもおかしくありません。ご覧になられる方はお早めに!

「ヒゲ文字」探訪記6 天王寺駅

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梅田、なんばに並ぶ主要駅、天王寺にもいまだ「ヒゲ文字」サインが残っています。

…というか梅田(東梅田)もなんばも「ヒゲ文字」を残していたわけですから、右にならえで残っていただけとも…という冗談はさておき。


天王寺駅では現在1か所確実に「ヒゲ文字」だといえるサインが残っています。ただそれ以外にヒゲらしいと噂されている案内板も存在し、そちらについても後ほどご紹介いたします。


14号出入口(の先の「アポロビル」内)

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早速ですが、今回ご紹介する「ヒゲ文字」サインはこの扉の奥にあります。

閉ざされたシャッターの上の方に見える黄色い「出口」の案内板、これが今回ご紹介する「ヒゲ文字」さんです。


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「ヒゲ文字」出口案内板としては珍しく、黄色地に黒字の「出口」表記があります。

その横にある「市大附属病院、阿倍野筋1・2丁目、旭町1・2丁目 方面」の部分はヒゲ文字様式をたどっています。実家のような安心感です。



「こんなシャッターの内側に閉ざされた箇所になんてたどり着けないよー!」
という方、ご安心ください。行き方も記載しておきます。

天王寺に着いたらいったん地上に出て「近鉄前」交差点の歩道橋を渡って「アポロビル」、「あべのルシアス」方面に進みます。
(「あべのQ's MALL」側には進まず階段を下りてください)


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するとこのような工事現場が左手に見えてきます。

この工事現場の裏側が先ほどのシャッターです。


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「アポロビル」は現在耐震工事の真っ最中で、その都合でこちらのヒゲ文字サインもシャッターの裏側に隠されています。

ただこのサインがもし数十センチ先に、シャッターの外にあったとすると…。
まさに首の皮一枚つながったギリギリの状態で生き残っています。


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裏面も…なんとかぎりぎり確認することができます。7月18日時点ではヒゲ文字が生き残っていました。

おそらくシャッターがまた開くころには新サインシステムに更新され、このヒゲ文字サインが日の目を見ることは二度とないのでは…と危惧しています。


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堂々たるヒゲ文字、ここに見たり。





あべちか 出入口にあるヒゲ文字?案内板

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もう1枚はJRからあべちかにつながる階段上にあるこちらです。


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確かに古い案内板です。どう考えても平成に整備されたものではありません。

そして「地下鉄の古い案内といえばヒゲ文字サイン!」の固定概念があるとそれっぽく見えなくもないです。


…が、冷静に観察してみましょう。

・JRの出入り口に近接している

肥後橋の例と異なり正式な大阪市営地下鉄ロゴを使用している

・そもそも文字がヒゲっぽいというより丸っぽい

・ヒゲ文字サインは伸ばす音に長音符(Ōのうえの棒)をつけない

以上の点を踏まえると、どうもそれっぽいだけで「国鉄サイン」なのではないかと思えて仕方ありません。というか自分は十中八九そちらだと思っています。


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ちなみに裏面は御覧の通り。右側2枚だけかなり違和感がありますが、おそらくもともと「国鉄天王寺駅」と書かれていたものを民営化の際に「JR西日本天王寺駅」に更新したのでしょう。



以上、天王寺駅のヒゲ文字とヒゲ文字疑惑の案内板についてご紹介しました。

自信をもってヒゲ文字だといえるのは前者のみです。前者はアポロビル内に存在します。非常にわかりづらい場所に存在しますので、行かれる際は迷っても大丈夫なよう、お時間に余裕をもって訪れてください。

「ヒゲ文字」探訪記7 野田阪神駅

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今回は千日前線の西側終点、野田阪神駅のヒゲ文字をご紹介いたします。

「阪神電車と乗換ができる野田駅」から「野田阪神」となったといわれるこの駅。
この駅には今や大阪市営地下鉄で唯一ともいえる現役のヒゲ文字サインが存在します。


とはいえ、もちろん今までご紹介してきたものも「現役のヒゲ文字サイン」ばかりです。駅の入り口で立派に駅の案内をこなしていました。

しかし野田阪神の生き残りは仕事の仕方が一味も二味も違います。


はたしてどういう形で残っているかというと…











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めちゃくちゃ堂々とホームに残っています。

枚数も1枚、2枚ではありません。ホームの縦型駅名標すべてがヒゲ文字というかなりの異端児です。

いったいなぜこういう状態になっているかというと…


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(なんば駅にて)

野田阪神駅は終着駅ですがホームは対向式ホームとなっています。

主に使用されているのは1番線で大半の列車がこちらから折り返しますが、野田阪神でラッシュ運用を追え回送列車となる電車は誤乗防止のため、2番線に到着するようになっています。

この2番線は普段使われないことから整備が中途半端に止まっており、ヒゲ文字サインも生きながらえているというわけです。


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ちなみに駅名標は下部が「阪神電車のりかえ」となっているものと「玉川 ◀▶   」の隣駅を表記しているもの、計2種類存在します。

野田阪神駅はもともと途中駅となることを想定して設計されているとのことで、玉川の右隣りが空白となっているのは当時の名残でしょうか。

撤去予備軍…のようにも見えますが、なんと駅ナンバリングまで張られてかなり元気に生きています。この調子ですとまだ当面は大丈夫そうですが、「ヒゲ文字狩り」の流れで撤去されてしまうか心配ですね。



途中でご紹介した通り、このヒゲ文字駅名標は通常営業列車が発着しない野田阪神駅2番線にのみ残存しています。乗車できる電車が来ないため2番線には立ち入ることができませんから、2番線に到着する電車で訪れましょう。

2種類のサインが交互に整備されており、かつ枚数も多いです。好きな個所で撮影し、用が済めばすみやかにホームから出ましょう。

それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記8 花園町と岸里

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ヒゲ文字を訪ねる旅。第8回は趣向を変えて「おそらく今後もしばらく姿を消さないであろうヒゲ文字」をご紹介します。

今回の物件は四つ橋線、大国町から1つ進んだ花園町駅ともう1つ先、岸里駅に存在します。

花園町駅構内

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まずは花園町駅のヒゲ文字サインからご紹介いたします。

「ヒゲ文字残存箇所」のセオリーともいえる商業ビル管理の連絡通路はない同駅ですが、立派なヒゲ文字が残っているんです。


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問題のヒゲ文字は改札から出る必要もなく、西梅田方面行きホームの先から見ることができます。

ホームの先、黄色い線が途切れたあたりから住之江公園行きホームのデッドスペースを見ると…


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柱の間からヒゲ文字がお出迎え。


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「花」の「ヒ」の2画目の“はね”が力強く、また「町」も今のフォントには出せないいい味を出しています。

同じ縦型駅名標ですが野田阪神の例と異なり、この駅名標が残っている箇所自体がそもそも使われていないため、ナンバリングも整備されていません。


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駅名標の近くに同様に残る「非常口」サイン。ヒゲっぽくはないですが、文字の縦横比がヒゲ文字と類似しています。

もしかして…!と思わせる一品です。

岸里駅構内

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岸里駅に残っているものも同様、ホームのデッドスペースに残っています。

ただこちらは少し癖がありまして…




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……。


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…………。


そうなんです。柵が設置されていてまともに撮れないんです。

柱の間隔も狭いので花園町のように「向かい側のホームから一枚!」というのも難しいです。


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一番平和的な解決方法が「電車から撮影する」方法になりますが、こちらもぶれてしまいなかなか難しいところです。
(少なくとも停車中の電車からは撮影できません)

立派なヒゲに特徴的な稲妻のように見える左右の矢印等、完璧なヒゲ文字です。資料としてこれからも生き残ってほしいところ…!


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向かい合うようにして西梅田行きホームにもヒゲ文字駅名標が残っています。

こちらは立ち入り禁止の柵が住之江公園行きホームよりも手前にあり、撮影はかなり困難です。電車の中から撮影するのがよろしいかと思います。



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以上、四つ橋線の2駅に残る貴重な「駅名標」の生き残りをご紹介いたしました。

いずれも撮影は非常に難しいためおすすめはできません。見物程度に見に行かれるがいいかと思います。

花園町は西梅田方のホーム端、岸里は住之江公園方のホーム端です。お間違いないようにご注意を。


それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記《番外編》 谷町線の旧々サイン(1)

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これまで8回にわたってヒゲ文字サインをご紹介してきましたが、実はご紹介してきた中には「ヒゲ文字もどき」であってヒゲ文字ではないものも含まれます。

由緒正しき「ヒゲ文字サイン」はたとえばこちらです。
書き始めの位置に山がつけられており豪快さが目につきます。


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一方のヒゲ文字っぽいけどヒゲはないヒゲ文字もどきがこちらです。ヒゲ文字特有の縦横比は変わりませんが、特徴的なヒゲが存在しません。

小さい文字によく見られ、裏表でヒゲ文字とヒゲもどきが同居していることもあります。


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そして旧サイン、大阪市営地下鉄のサインシステムにつながるわけですが、

実はヒゲ文字から旧サインになる直前にまた別の旧々サインとも呼ぶべきサインシステムが存在していたことが分かっています。

今回はそれらが現存している谷町線の4駅、①野江内代、②千林大宮、③太子橋今市、④守口を訪れてみました。



谷町線 野江内代駅 2号出入口 

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やってきたのは谷町線野江内代(のえ・うちんだい)駅、2号出入口です。

難読駅名として名高い同駅ですが、難読駅名であるという以上に個人的に注目したいのがこちら。


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配色などはヒゲ文字サインに通ずるところはあるものの、ヒゲ文字特有の文字の直線感と縦長感を一切感じさせないサインが残っています。

しかもこのサインが残っているのは大阪市営地下鉄直轄の出入り口です。
ヒゲ文字のセオリーともいえる商業施設が管理する通路ではなく、大阪市営地下鉄の手が直接届く出入口にこれが残っているのです。もうこれだけでテンションが上がり放題ですね(?)


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裏から見るとこの様子です。ヒゲ文字サインでは「○○方面出口」となっていそうなところですが、旧サインシステムに通ずるところがある黄色一色、出口番号のみ表示というデザイン。

ヒゲ文字から旧サインシステムへの過渡期に設置されたサインらしい特徴です。

駅構内

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駅構内にも残り放題です。あって当然のような面構えで今も活躍しています。


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同じサイン類を逆方面から。

野江内代駅には1号と2号、2か所の出入口が存在します。1号出入口側は完全に旧サイン化されておりますのでご注意を。

千林大宮駅

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千林大宮駅は番外編でご紹介しようと思っている4駅の中で、一番取り替え率が悪い駅です。言い方が悪いですが「そこら辺に転がってる」状態でした。

駅構内

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改札を出るとすぐに出てくる白地の「きっぷうりば」。野江内代でもご紹介しましたので詳細は割愛します。


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切符売り場から少し離れたところには「のりば」の案内板が。

野江内代駅のものとは縦の長さがそもそもことなるため、別物のように見えます。


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出口方面へ進むと元気よく旧々サインがお出迎え。

野江内代と同様に2号出入口は生存状況がよかったため、まずはこちらからご紹介いたします。

2号出入口

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野江内代のものと比べて塗装の禿げもほとんどなく、保存状態は良好です。

また2号出入口では裏面も「千林大宮駅」の表記になっており、かつこちらは入口から見えないためナンバリングは張られておらず、「②出入口」のシールもなく、完璧な状態で残っています。


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…そんな2号出入口にも「メトロの波」がすぐそこまで迫っていました。1メートル上にメトロのマーク。

もしメトロがコマルマーク全滅を狙っているとすれば終焉の時は近そうです。

1号出入口

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1号出入口は商店街に直結しています。


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アーケードが当初からあったのか存じませんが、そのおかげもあって風雨が防げ、かつ強い日光も当たらないため状態が非常に良いです。

裏面は黄色地「出口①」表記でした。

3号出入口

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駐輪場に直結している3号出入口では千林大宮駅の出入り口で唯一、旧サインシステムへの変更が済んでいました。

ここにも迫るメトロ化の波。唯一まともな出入口が普通の出入り口になる日も近いでしょうか。

4号出入口

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さすがに1駅に3件も残ってしまっていると保存状態コンテストをするしかなくなってきますが、こちら4号出入口のものは日光が当たる個所ということで色あせがすこし目立ちます。

裏面は1号出入口同様、黄色地の「出口③」表記です。



このように楽しい旧々サインの楽園と化している千林大宮駅ですが、実はこの駅には旧サインに見えるものでも、ただしいガイドラインに従って作成されたのか少し怪しい雰囲気を放っている案内板が複数存在します。

たとえばこちら。


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そもそもフォントが異なりますし、中国語の「乗」がつぶれていますし、韓国語に至ってはアート見たくなっていますし…

このように旧々サイン以外にも見どころが満載ですので、いろいろ楽しまれてはいかがでしょうか。



次回は太子橋今市と守口をご紹介いたします。それでは~!


「ヒゲ文字」探訪記《番外編2》 谷町線の旧々サイン(2)

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前回に引き続き谷町線の一部駅に残る旧々サインを見ていきたいと思います。

今回は守口駅と太子橋今市駅に残るものをご紹介いたします。野江内代、千林大宮に残存しているものをご覧の方は前の記事をご覧ください。

守口駅

守口駅も千林大宮ほどとは言いませんが、なかなかパンチが効いた更新状況です。

電車を降りて階段を上がり、振り返るとさっそく旧々サインが歓迎してくれます。


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このサインが2基残っています。
(1,2枚目が1基目、3枚目は2基目)

改札内にも旧々サインが残っているのはこの駅のみですので非常に貴重といえるでしょう。


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裏面は更新されて旧サイン…のように見えますが、これも「出口」のフォントが異なりますので規定に沿ったものではありません。



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この駅では珍しく「きっぷうりば」が旧サインに更新されています。

ですので券売機回りについては特に特記はありません。


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(1・2号出入口側より)

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(3・4号出入口側より)

ところが改札から少し離れればこの通り。安定のずぶとさで残っています。

ここで気にしてほしいのが英語表記。先ほどの「のりば」と英語表記が違いますね。


どうやらこの当時から改札をくぐるまでは"Entrance"(入口)、改札をくぐると"Trains"(電車)に変わる点は確立されていたようです。

非常に先進的です。



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それでは1号出入口から順にみていきましょう。

1号出入口(守口CIDビル)

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なぜそこで手を止めてしまったのか。

数十センチ先には旧々サインが残っているにもかかわらずなぜか放置され、誘導板のみが旧サインに更新されています。

それもそのはず、こちらは久しぶりの商業施設が管理する出入口です。この出入口については更新が後手後手に回っていても納得です。


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まずは駅名看板から。いつも通りナンバリングと「①出入口」整備済み、裏面は黄色地「①出口」表記です。


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個人的にうれしいのはこちらの縦型地下鉄誘導板。屋根の先端に設置されておりまったく遮るものがありません。

野江内代では撮りづらい位置に設置されていたため非常にうれしいところです。

2号出入口

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2号出入口は呪いでも掛けられているのではないかと疑うほど旧々サインが残っています。

ところが守口駅では地下鉄直営の通路とあり、道路に面している箇所は更新済み。地下通路のこれのみが残存しています。

3号出入口

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なぜやり切らなかったのか(拍手喝采)

旧サインと旧々サイン、メトロマークと縦型誘導板がそれぞれ仲良く並んでいる異様な光景です。もうここまでくると何がしたいのかわかりません。

旧々サイン、旧サイン、メトロマーク…まるでこれまでの変格を展示する博物館のようです。


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駅名看板を少々。裏面も駅名看板になっていますが、そちらにもナンバリングと「③出入口」表記の整備がなされています。

4号出入口

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4号出入口も特に面白いものはなく。裏面は黄色地タイプでした。

太子橋今市駅

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最後に今里筋線との乗換駅、太子橋今市駅に残っているものをご紹介して番外編をおしまいとします。

駅コンコース

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この駅は今里筋線開業時に大幅に手が加えられてており、今里筋線に近い1~4号出入口から旧々サインは全滅していました。

ところが谷町線の改札回りや出口付近ではしぶとく生きながらえています。新路線が開業するからなんだ、俺らにゃ俺らの仕事があるとでも言いたげです。

というわけで被害を免れ今も残っている5,6号出入口の方をご紹介したいと思います。



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他駅同様、黄色地旧々サインがお出迎え。

なお5号出入口はこのまますぐ階段を上がり地上に直結しています。
駅名看板は「今里筋線」を付け加えるために更新されており、かつその途中に一切案内板はありませんでした。


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では6号出入口はというと…


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このようにながーい通路がこの先も続きます。その途中に2枚案内板が整備されており、そのどちらもが旧々サインです。


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なかなか圧巻です(*´∀`*)

まっすぐ進む場合に「↑」矢印ではなく、直下の通路を指すように「↓」になっているのはヒゲ文字サイン譲りですね。


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なお駅名看板は5号出入口も同様、今里筋線を足すために更新されています。

直上にはメトロマーク。更新も近いのでしょうか。



以上、谷町線4駅に残る旧々サインをまとめました。

残存箇所は多すぎてとてもまとめる気力もわかないため、各駅の記事をご参照ください。

それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記9 鶴橋駅

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「鶴橋駅」といえばJRと近鉄ばかりが目立って見えますが、表の賑わいから裏世界へ降りて少し進むと千日前線の鶴橋駅にたどり着きます。

この駅にも少しだけヒゲ文字が残っています。



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「近畿大阪銀行連絡口」となっている2号出入口。ヒゲ文字ハンターにとっては毎度おなじみ商業施設管理の出入口です。


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ここには縦型の誘導板がひっそりと残っています。

…ただ動線に対して垂直に設置されているためまったく目立たず、ほとんど案内板としての役目を果たしていません。


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ちなみにこちらの駅名看板の裏側ですが、ヒゲ文字サインを模したオリジナルサインになっています。

おそらくこの出入口を管理している近畿大阪銀行が整備したものでしょうか。





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鶴橋駅といえばもう1つ。
近鉄やJR環状線の改札へと通じる階段の脇にこのような古い案内板が取り残されています。

「JR環状線」の裏に眠るであろう「国鉄環状線」の文字を想像するとテンションが上がりませんか…?!



以上、鶴橋駅のヒゲ文字をご紹介いたしました。

特に駅名看板などが残っているわけではありませんが、コンプリートを目指される方は訪れてみてはいかがでしょうか。


それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記10 新深江駅

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第9回でご紹介した鶴橋駅から東に2駅、新深江駅にもヒゲ文字サインが少しだけ残っています。

今回ご紹介するヒゲ文字も商業施設が管理する出入口の物件になります。


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南巽方の階段を上がり東改札を出、4号出入口を目指します。そのまま階段を上がりましょう。


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くねくねと奇怪な道をたどる階段の途中にヒゲ文字が出てきます。


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「コクヨビル連絡口」。

この出入口も大阪市営地下鉄が管理していない出入口なのですが、管理しているのはあの文房具メーカー「コクヨ」です。

地下通路の途中に自社ビルへの入り口を作るというなかなか変わった作りになっています。


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裏面はこのようになっています。ビルの出入り口で通常の利用客の目に触れることがないことから、ナンバリングすらもつけられていません。


使用されている文字はヒゲの無いヒゲ文字です。

あまり大きくない文字で使われることは多くても、この大きさの文字で使われている事例は稀と言えます。



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ちなみに出入口は更新が済んでおり、メトロマークの侵略も始まっています。

…ところで話は変わりますが、

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お仕事が雑いようで…()

メトロマークを市営地下鉄のマークのうえに張り付けているだけで、完全に更新が完了しているわけではないようです。



以上、新深江駅のヒゲ文字サインでした。

4号出入口の通路上にございます。ビルと直結していますので迷惑とならないよう、撮影には十分ご注意ください。

それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記11 日本橋駅

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野田阪神、西長堀、なんば、日本橋、谷町九丁目、鶴橋、新深江…数々のヒゲ文字スポットを沿線に持つ千日前線、おそらく最後のヒゲ文字サインです。

2号出入口(はりまやビル)

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大阪のアキバことオタクの町、日本橋。この駅にもヒゲ文字の生き残りがいます。

おなじみ商業施設管理の出入口をくぐり、階段を下りること数十歩。


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でました、ヒゲ文字サイン!!

地下鉄のみならず他社線も書かれているという点で非常に貴重といえるのではないでしょうか。


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地下空間に設置されているため色あせはないですが、ほこりがたまっており文字の輪郭がぼやけていて保存状態はあまりよくありません。

また残念ながらヒゲがないタイプのヒゲ文字サインです。インパクトとしては薄いですね…()


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…というか冒頭に出てきたこちらのサイン。大阪市営地下鉄のロゴマークが左右逆になっているんですよね。コマルマークも左右反転してしまっています。

インパクトとしてはヒゲ文字よりもこちらの方が強いでしょうか、といったところで日本橋のヒゲ文字サインの紹介を終わらせていただきます。



日本橋のヒゲ文字は2号出入口の階段状に1基のみ残存しています。

人通りが多い階段ですので撮影の際はご注意くださいませ。


それでは~。

運行情報案内板

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遅延や運休はどうしても発生してしまいます。それは仕方がないことです。

しかしそういった場合に外国人旅行客へ情報を提供する手段が非常に少ないように思います。最近JRをはじめ大手私鉄でも増えてきた運行情報表示は全路線を案内するため使う路線が表示されない時間も長く、どうしても使いづらくなってしまうのが現状です。

そこで手軽に日英2か国語での運行情報案内ができるテンプレートがあれば使いやすいだろうということで、今回作成してみましたので、コピーするなどしてご活用いただければと思います。


■テンプレート本体
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■遅延事由(3枚に分かれています)
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■運行状況(2枚に分かれています)
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直感的に使えるように工夫したつもりです。

・コピーしてパーツごとに切り、ラミネート張りしくっつける

・事前にパソコンのペイントソフトなどで加工し、コピーして張り出す

等、ご自由にお使いください。


使用例としては以下のような感じです。


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ぜひ案内にお役立てください。

それでは~。

「ヒゲ文字」探訪記12 なんば駅《消滅箇所あり》

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今回はなんば駅に残っている…基い、ほぼ消滅してしまったヒゲ文字をご紹介いたします。

なんば駅のヒゲ文字は19号出入口と20号出入口、ともに商業施設管理の出入口に残存しています(一部は撤去済み)


今回は在りし日の姿とともにご紹介いたします。

19号出入口

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金券屋の脇にある怪しい階段を上がると、怪しさをより際立たせるヒゲ文字サインが出てきます。


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人生の長さを物語るかのように一部欠けがあります。「筋」の「月」が欠けるのは仕方ないにしても、どうやって「前」のかんむりの一部だけをきれいに欠損させたのでしょうか…()

文字はヒゲがないヒゲもどきです。この大きさであればよくあることですね。


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7月23日現在の様子がこちら。新サインシステム準拠のものに更新されています。(裏面はヒゲ文字です)

表面もヒゲ文字だったころはというと…


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超豪快なヒゲ文字でした。平成最後の年まで生き残ったヒゲ文字の中でもっとも堂々とした書きっぷりだったのではないかと思います。

あまりに堂々としすぎているせいで出入口番号を張り付けることができず、駅外からは出入口番号が一切確認できないという状態でした。

20号出入口

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上のヒゲ文字から南に10歩ほど進むと次のヒゲ文字スポットがありました。


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こちらもかなり堂々としたヒゲ文字ではありますが、肝心の「ば」が欠けてしまって「なんレ゙駅」になってしまっています。

左右の最終列車を表すところも真っ白であまりやる気が感じられません。


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裏面もやはり「ヒゲもどき」であってヒゲ文字ではありませんでした。

こちらの方が先ほどの“方面出口”よりも後年に作られたようで、「難波新地」から「難波」に表記が改められています。


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こちらも現在では立派なメトロマークを冠する駅名看板に更新されています。かつての面影は全くありません。…まあ裏面は更新されていないんですけども。

19号出入口の新サインところなり最終電車の案内を行っていない分、スペースに余裕があるため非常に見やすい表示になりました。





これらに加えてなんば駅に行かれた際はぜひとも見てほしいサインが数点あります。

「よすばし線」

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19号出入口の階段を下りたところに設置されているこのサイン。"Yotsubashi"とすべきところを"Yothubashi"と書いてしまっています。英語学習者には悩ましい"th"になってしまっており非常に発音しにくいです。

地下空間のサインもあらかた更新が済んでいますが、これについてはどうやら見逃されてしまったようで今日(23日)も元気にお仕事をなさっていました。

自動改札導入当初のポスター

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19号出入口付近にコインロッカーが設置されていますが、その裏に怪しいポスターが掲示されています。

どうやら自動改札が登場した当初に啓発用に掲出されていたポスターのようです。博物館行きレベルの貴重なポスターをこんなところで眠らせておくなんて…(´ω`;)

地下鉄1号線

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こちらは全く自分自身も知らず、Twitterで教えていただいた情報を頼りに見つけたものになります。

8号出入口の方向に進むと階段の手前で右にそれていく通路があり、その通路内に掲示されているものです。当初市営地下鉄は路線名を設定しておらず、開業順に「1号線」、「2号線」…としていました。その時代の生き証人が残っています。

市営地下鉄が設置したものではないため貴重度は低いですが、ぜひ見に行かれてはいかがでしょうか。



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以上、なんば駅のヒゲ文字についてご紹介いたしました。

7月23日現在残っているのは19号、20号出入口のそれぞれ裏側の「方面出口」の案内のみです。

見に行って損はありません。コンプリートを目指される方はいかがでしょうか。


それでは~。
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